原作ブログ著者 清水浩司さんからのコメント公開

5月30日に公開される映画「夫婦フーフー日記」。


映画の原作になった闘病ブログ「がんフーフー日記」の著者 清水浩司さんより、

Owndサイトを見ていただいている皆様へのスペシャルコメントが届きました。


闘病ブログへの思いと今回の映画化について綴って頂いてます。




私がブログをはじめたのは2009年9月27日、
帝王切開で息子が生まれるちょうど前の日のこと。

当時直腸がんで闘病中だった“ヨメ”の病態を友人知人に知らせる伝言板として開設しました。

ブログというメディアを選んだのは“ふとした思い付き”という部分が大きかったのですが、

「自分たちのメッセージを正確に伝えることができる」
「他者に開かれた場所で文章を書くことで自分の立場を客観視できる」
「誰かが見ていてくれるという信頼感が心の支えになる」……など

後から振り返ればたくさんのメリットがあった気がします。


ひとつ確実に言えるのは、
私たちの闘病はブログがあったからこそまわりの友人と心をひとつにすることができたということ。
ブログだからこそ気持ちの深い部分を吐露できたし、周囲のコメントに励まされたし、
刻々と変わる状況をリアルタイムで更新できたし、離れた場所に住んでいても共有できたし、
後から知った仲間もログを追って追体験できたし……

その積み重ねがヨメハゲフェスという名のサプライズ結婚式など、
私たちの人生にかけがえのない名シーンを連れて来てくれました。

ブログのある時代に闘病できたことを幸運だったと思っています。

そういう意味で映画『夫婦フーフー日記』は現代的な作品かもしれません。
ブログを通して語られる本音、嘘、願望、言えなかった想い……。

今風の意匠の裏にある、
人が人と一緒に生きることの普遍的なおもしろさを感じてもらえれば嬉しいです。



清水浩司

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